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国内FXレバレッジ10倍規制報道
2018年の春に、店頭FX会社での取引レバレッジが25倍から10倍に引き下げられるというニュースが出たことがあります。
2017年からレバレッジ10倍規制についての話は出ていたのですが、正式には決定されれば2018年春から規制に踏み切る方針が有力でした。
このレバレッジ規制は一旦見送られましたが、近い将来レバレッジが最大25倍から10倍にまで引き下げられる可能性は残っています。
FXトレードの最大の魅力であるレバレッジが、最大25倍から最大10倍にまで引き下がる案は「厳格化かつ適正なストレステストを行う」という条件付きの見送り状態。
再検討が行われる可能性は充分に残っています。
レバレッジ10倍はいつから?
レバレッジ最大10倍への引き下げ規制はいつ実施されるのでしょうか?
2018年に有識者討論会が開かれ、その時に多くのFX業者の猛反対が入ったことでレバレッジ10倍への規制は見送りになりました。
レバレッジ規制はいつ?
2022年現在、レバレッジ10倍規制は無期限で見送られている
しかしながら、「厳格化かつ適正なストレステストを行う」という条件付きでの見送りだった模様。
もしレバレッジの倍率が引き下げられた場合、他の投資先にトレーダーが流れてしまう可能性が高く、FXトレーダーの人口が大きく減少してしまいかねません。
金融庁の狙いとは
国内FX取引のレバレッジを最大10倍にする狙いとしては、急激な為替相場の変動が起こった場合のFX投資家の保護。
規制強化の理由
ハイレバレッジによる投資家の損失を保護する観点から、金融庁はレバレッジの引き下げを検討している
2010年より以前は、国内FX会社でもレバレッジ100倍以上で取引できる会社も存在していたのですが現状では25倍が最大。
FX投資で一獲千金を狙う投資家にとっては、レバレッジ規制が投資家保護につながらないと考えるところではないでしょうか。
FXのレバレッジとは
FX取引においてのレバレッジとは、少ない資金で大きな金額を動かすことができる証拠金倍率のことになります。
たとえば、現在のドル円の為替相場が1ドル100円だとして、100万円をドルに交換すると1万ドルになります。
したがって、レバレッジ1倍で1万ドルと交換するには100万円必要です。
レバレッジ1倍
- レバレッジ1倍(レバレッジ無し)
- 1ドル100円の場合
- 100万円で1万ドルと交換可能
レバレッジ25倍で取引できるFX会社で取引する場合は、100万円あれば25万ドル買えるという計算になります。1万ドル動かす場合は日本円4万円の証拠金で取引可能。
レバレッジ25倍
- レバレッジ25倍
- 1ドル100円の場合
- 100万円で25万ドルと交換可能
基本的には、FXトレードする場合は最低でも1千ドルから交換する必要があるということです。(1ドルからトレードできるFX会社もある)
レバレッジの計算方法
FX取引の大まかな流れは以下の通りです。
FX取引参考例
- 1ドル=100円の時に買う場合1,000ドル=100,000円
- 1,000ドル=4,000円で取引可能(レバレッジ25倍)
- 1ドル=101円の時に売れば1,000円の利益
- 1ドル=99円の時に売れば1,000円の損失
レバレッジ25倍での取引では1千ドルを4千円で取引できるのですが、レバレッジが最大10倍までとなってしまうと1千ドル買うのに1万円かかります。
必要証拠金が今までの2.5倍必要になります。
- 1ドル=100円の時に取引する場合1,000ドル=100,000円
- 1,000ドル=10,000円で取引可能(レバレッジ10倍)
充分な投資金を用意して取引をされている方にとってはさほど影響は出ないのかもしれませんが、FX口座に入金する資金をギリギリまで切り詰めて取引をされている方にとっては影響がでてくるのではないでしょうか。
為替の値動きによる損益計算方法
レバレッジを効かせたFX取引では、少ない持ち金で大きな資金を動かすことができます。
損益はレバレッジ計算される前の金額から計算されます。
計算方法
- 1ドル100円の時に1,000通貨取引する場合
- 1ドル99円になると1,000円の含み損
- 1ドル101円になると1,000円の含み益
1ドル100円の時に1,000ドル買う場合、1円下がると1,000円含み損が出て1円上がると1,000円含み益が出ます。
1,000円の含み損が発生した時に、取引を行なっているFX会社の自身の口座に1,000円以上残っていなければ、ロスカットとなり損失が出ている状態で強制的に売られてしまうということに。
レバレッジが高ければ高いほど大きな金額を動かせるので、為替変動による損益も大きくなります。
すなわち、最初から動かす金額に余裕を持たせておけば、レバレッジが25倍から10倍に規制されたとしても乗り切れるかもしれません。
レバレッジ規制見送りの理由
今のところは(2022年時点では)国内FXのレバレッジを最大25倍から最大10倍にまで引き下げる案は見送られています。
今後レバレッジが引き下げられる可能性は残していますが、規制が見送られた理由は以下の3つが挙げられています。
レバレッジ規制の見送り理由
- FX会社のトップ企業から猛反対があったから
- FX業界の衰退につながる可能性があるから
- 実行する旨みがないから
レバレッジを規制してしまうとFXから離れていく人は間違いなく確実に増えるので、FX会社やトレーダーからの税収が減ることになります。
トレーダーのFX離れを引き起こし、FX会社も大きなダメージを負うことになるのを避けるためだと思われます。
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FX投資のやり方やいくらでどれくらい稼げるかは、別ページで解説・実践しているので参考にしてみてください。
収入や金融資産がゼロで投資を始める方はいないと思いますが、あまりにも収入や金融資産の合計が少なすぎる場合は審査に落ちるかもしれません。
投資は生活に支障が出ないお金や最悪無くなってもよいと思えるお金で行いましょう。
海外FX業者は規制範囲外
レバレッジ10倍規制は国内FX会社のみとなるので、海外FX会社のレバレッジは規制されません。日本国内で海外FX会社を利用することも可能。
海外FX会社はレバレッジ400倍以上で取引できるところもあるので、国内FX会社がレバ10倍規制に走ることになれば海外FX会社に戦場を移す投資家も増えるのではないでしょうか。
しかしながら、国内で海外FXの利用はオススメできません。詳しくは以下のページで解説しています。
レバレッジ規制強化の流れは、個人投資家の無理な投資を抑制するためのものでもあると言われています。
ハイレバレッジで大きな金額を動かして一攫千金を夢見た結果、大損して追証金が払えず破産に追い込まれるということにだけはならないように注意が必要。
レバレッジ10倍規制まとめ
- FXのレバレッジが現在の25倍から10倍に規制されるという報道が広がる
- FX会社の強い反発でレバレッジの見直しは見送られている
- レバレッジ倍率10倍が見送られた理由は、FX業界の衰退を避けるため
- FX倍率が10倍になると今まで以上に多くの資金が必要になる
- 海外FX業者は規制範囲外
2022年現在、今のところレバレッジの引き下げは行われてはいませんが、いつ金融庁の判断が変わるとも限りません。
為替変動によるロスカットを避けるために、FX口座残高に余裕を持たしておく必要がありますが、少ない持ち金で大きな金額を取引できるのがレバレッジの魅力です。
投資活動は生活に支障が出ない余裕資金でするべき。
リーマンショック級の大暴落が起こったとしても強制ロスカットされないくらいの資金をFX口座に突っ込んで取引を行なうようにしたいところですね。