Contents
FXスワップポイント狙いのリスク
FX投資で不労所得を得る方法の一つとして【スワップポイント】という仕組みがあります。
スワップポイントは、低金利の通貨で高金利の通貨を買い保有していることで、金利差分が毎日一定の金額で受けられる利益のこと。
ポジションを保有しているだけでほぼ毎日付与されるので、保有数量が多くなれば多くなるほど付与される金額も多くなります。
スワップポイントでの不労所得を考えた場合、新興国通貨などの金利の高い通貨を日本円で買うという選択肢が有効。
ですが、新興国通貨は価格変動が激しくデフォルト(債務不履行)の可能性もあり、保有し続けるのはかなりのリスクがあります。
ランド円死亡
スワップポイント不労所得を狙って、高金利である新興国通貨を大量に保有した結果、価格の大暴落に見舞われて大きな損失を出してしまう可能性も少なくありません。

今回は、FXでの高金利通貨のデメリットについて紹介していこうと思います。
価格変動が激しい(特に下落時)
新興国通貨は、日本円や米ドルような主要通貨とは比べ物にならないほど、急激に価格が変動します。
価格変動が緩やかな新興国通貨もありますが、下落時に関しては奈落の底まで落ちていきそうな勢いで下がっていきます。
新興国は政治的にも安定していない場合が多く、経済的にも資源に頼った国が多いため、資源価格や輸出先の国の経済の影響も受けやすいと言われています。
その新興国自体には問題が無かったとしても、市場全体・世界全体が何か問題にさらされている時でも連動して値を下げる場合があります。
スワップポイントは変動する
【金利の高い国/金利の低い国】という通貨ペア種の買ポジションを保有することによってプラスのスワップポイントが発生します。
プラスのスワップが発生する通貨ペア
- 米ドル/円
- トルコリラ/円
- 南アフリカランド/円
- メキシコペソ/円
- 等々
ポジションを保有しているだけで毎日(土日祝分は平日に付与)スワップが付与されるので、スワップを貰って生活する方法を『スワポ生活』と呼ばれることもあります。
高金利通貨ペアを買って、ほったらかしておくだけで毎日スワップ益が付与されるので、FXを触ったことがある方は一度はスワップ不労所得生活を夢見たのではないでしょうか。
ですが、このスワップポイントは固定値を保証されているわけではありません。
スワップポイントは、低金利の通貨で高金利の通貨を買い保有していることで、金利差分が毎日一定の金額で受けられる利益のこと。
つまり、低金利の日本円で高金利の新興国通貨を買っておけば高スワップが期待できますが、新興国が金利を下げた場合はスワップポイントも下がってしまいます。
値が下がるとスワップも下がる
新興国は政治的にも安定していない場合も多く、経済的にも資源に頼った国が多いため、資源価格や輸出先の国の経済の影響も受けやすいと言われています。
何かしらの要因で経済が悪化すると、国は対策としてまず金利を下げる措置を取る場合が多く、金利が下がると通貨間の金利差が縮まるのでスワップポイントも下がります。
ポイント
経済が悪化すると『値が下がり金利も下がりスワップも下がる』という3拍子
スワップ狙いで買ったのにも関わらずスワップが貰えなくなってしまい、価格下落の損失とスワップポイントマイナスのダブルパンチを喰らってしまいます。
ポジションを保有した値から下がってしまうと含み損を抱えてしまうことになり、証拠金維持率をキープできなくなってしまった時点で強制ロスカットされ、口座に入金していた以上の損失が発生してしまうという最悪のケースも。
新興国通貨は右肩下がり
長期的に見ると、新興国通貨は値が下がり続けている傾向にあります。
【南アフリカランド円の月足チャート】
【トルコリラ円の月足チャート】
10年間以上ずっと下がりっぱなしで、2008年以前の元の値段に戻っていません。今後も下がり続ける可能性のほうが高いと言えそうです。
スワップにつられて高金利な新興国通貨を高値で買うとそれこそ永遠に利確できない可能性も出てきます。
右肩下がり
長期保有によるスワップポイント生活を目当てとして高金利通貨を購入した結果、大量の含み損を抱えてしまいかねない
新興国通貨は、長期的には0円(デフォルト)を目指していく形であるという現実を見過ごすわけにはいきません。
税金はどのタイミングでかかる?
原則として、FX取引で稼いだ利益には申告分離課税がかかります。
スワップポイントでの利益も例外ではなく、税率は20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)かかり、課税されるタイミングはポジションを決済・出金したときになります。
メモ
未決済で保有中のポジションに課税されるかどうかはFX会社によって違いがある
口座残高にスワップポイントが反映されているFX会社は納税しなければなりませんし、スワップポイントがポジション決済の際にまとめて口座残高に反映される場合は、ポジションを手放した時点で納税対象になります。
おすすめFX会社
初心者でも簡単でわかりやすいFX自動売買ができる【アイネット証券】がオススメです!
細かいところまで設定が可能なFX自動売買ができる【インヴァスト証券】がオススメです!
スプレッドが狭く設定されている【トレイダーズ証券】がオススメです!
おすすめFX会社
- アイネット証券:自動売買を触ってみたい方はループイフダン
- インヴァスト証券:自身のこだわりを表現したい方はトライオート
- トレイダーズ証券:取引コストを重視したい方は手動でトレード
FX投資のやり方やいくらでどれくらい稼げるかは、別ページで解説・実践しているので参考にしてみてください。
投資は生活に支障が出ないお金や最悪無くなってもよいと思えるお金で行いましょう。
FXスワップポイント生活のリスクまとめ
【FXのスワップポイント狙いの投資リスクまとめ】
- 価格変動が激しい(特に下落時)
- スワップポイントは変動する
- 値が下がるとスワップも下がる
- 新興国通貨は値が下がり続けている
- 口座残高に反映させると税金がかかる
FXを触ったことがある方は一度はスワップポイントでの不労所得セミリタイア生活を夢見たのではないでしょうか。
スワップポイントという稼ぐ方法を知ってFXを始めた方も少なくないと思います。(ちなみに私もそうです)
ですが、何かしらの要因で経済が悪化すると、国は対策としてまず金利を下げる措置を取ります。
2020年2月から騒がれている、新型コロナウイルスによる世界経済悪化時の各国の対策を見ても明らかです。
金利が下がると通貨間の金利差が縮まるのでスワップ益も減少します。さらに、金利が下がっても世界経済悪化の影響を受けて値は下がり続けます。
スワップ狙いで買ったのにも関わらず、価格下落損失とスワップポイントマイナスのダブルパンチを喰らうことになり、保有しているだけでお金が減り続けていく仕組みの出来上がり。
やり方次第では魅力が無いわけではないので、戦略をしっかりと立ててから余剰資金で投資をするようにしましょう。