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FXのスワップポイントとは
スワップポイントとは、【FXトレードをする通貨ペアの政策金利差から得られる利益】です。
政策金利が低い国の通貨を売って政策金利の高い国の通貨を買うことによって、金利差益を得ることができます。
金利が高い国の通貨は買われやすくなり、金利が低い国の通貨は売られやすくなるとは言い切れませんが、金利が高いという理由でお金が集まりやすくなるとされています。
FXトレードでは、通貨ペアの政策金利差が広ければ広いほど高額のスワップポイントが得られます。
国の政策金利
日本の政策金利は現時点では-0.1%とかなり低いため、円を売って高金利な通貨を買うことで高額スワップポイントが発生します。
FXのポジションを保有し続けることによって、2国間の金利差分がスワップポイントとして毎日加算される仕組みです。
政策金利とは、各国にある中央銀行が一般の銀行にお金を貸し出す(融資)際にかかる金利。
基本的には、国全体の景気が悪い時は金利が下がり、景気が良い時は金利が上がる傾向があります。
景気次第で金利が変動する
景気が悪い時に金利を下げる理由としては、低金利にすることによって一般銀行が中央銀行から資金が調達しやすくなるからです。
一般銀行から企業・個人に資金を貸し出す時の金利が低くなるので、各種ローンが安く組みやすくなりお金の流れが活発になります。お金が使われることによって景気が上昇していきます。
景気が良い時に金利を上げる理由としては、利下げを長期間続けてしまうと通貨の価値が下がっていきインフレになってしまうため。
インフレとは、通貨の価値が下がり物やサービス等の値段が上がっていくことです。昔は自動販売機の缶ジュースが100円で買えたのに現在は120円になっているのもインフレです。
過度なインフレやデフレに陥らないように、中央銀行が政策金利を上げ下げすることによって国の景気の調整が行われています。
- 景気が良い=金利が上がる
- 景気が悪い=金利が下がる
政策金利発表スケジュール
政策金利は各国で年に数回発表されており、金利発表前後は金融市場へ与える影響が大きいことから、相場が急変する可能性が高いです。
基本的には発表予定日前から数値の予想がされており、結果が予想値より大きくズレている場合は市場の反応も大きくなります。
市場が結果を事前に見越していた場合は、発表数値が下がったとしても市場に大きな影響が出なかったりするもの。
このような現象は『織り込み済み』という専門用語が用いられます。
FX証券会社によってスワップポイントが異なる
提供されるスワップポイントの数値はFX会社によって違いがあり、必ずしも各国の中央銀行が設定している政策金利差と一致するわけではありません。
FX会社 | 南アフリカランド/日本円 |
---|---|
ヒロセ通商 | 買い:6円 売り:-16円 |
SBI FXトレード | 買い:7円 売り:-9円 |
マネーパートナーズ | 買い:1円 売り:-24円 |
セントラル短資FX | 買い:2円 売り:-17円 |
アイネット証券 | 買い:8円 売り:-18円 |
※2021年10月時点
各FX会社はスワップポイントを自社サイトで公開しているので、各通貨ペアのスワップポイントを閲覧・把握することができます。
スワップポイント数値はFX口座を開設する際の判断材料の一つ。
FXトレードは売ったり買ったりの差益によって稼ぐイメージですが、ポジションを保有し続けて利益を得るという投資スタイルも可能です。
スワップポイントの計算方法
受け取れるスワップポイントは利用するFX会社によって異なりますが、実際にどのくらい受け取れるのかを計算することができます。
スワップポイントの計算式
- 年間スワップポイント=為替レート×取引数量×政策金利差
- 1日スワップポイント=年間スワップポイント÷365日
各FX会社でスワップポイントの数値が毎日発表されており、それぞれのFX会社サイトのスワップポイントカレンダーで確認することができます。
スワップポイントが高い通貨
南アフリカランド・トルコ・メキシコが高金利通貨3兄弟として君臨しています。
スワップポイントが高い通貨ペア
- トルコリラ/日本円
- メキシコペソ/日本円
- 南アフリカランド/日本円
- 中国人民元/日本円
- ロシアルーブル/日本円
買ポジションを保有しているだけで金利差によるスワップポイントを貰うことができます。
2022年1月時点ではアメリカの政策金利がほぼ0%ですが、2022年中に利上げされる可能性が高くなっています。
それでも日本と比べると高金利設定なので、米ドル/円を買って保有しておくだけでスワップポイントが貰えます。
アメリカの金利が上がっていくのであれば、通貨価値が下がってしまう危険性がある資源国通貨よりも、安全と言われている米ドルを買っておけば良いという考えに至ります。
スワップポイント運用で気をつけること
スワップポイントで利益を得るための注意点について解説します。
スワップ運用の注意点
- マイナススワップも発生する
- 景気に左右される
- FXは信用取引である
FXは売りからでもポジションを持つことができるため、マイナススワップが発生する通貨ペアもあります。
高金利・高スワップを期待できる新興国通貨は、政治的・経済的基盤が弱く関連国の影響を受けやすい傾向があります。
長期的には0円を目指していく形であるという現実は見過ごすわけにはいきません。
トルコリラ/円のスワップポイントはかなり魅力的なのですが、通貨価値がまだまだ下げ止まる気配を見せないので、トルコリラ/円は迂闊に手を出せない状況だと言えそうです。
買ポジションを保有した値段から相場が下がり続けてしまったら、利益を得るどころかポジションがロスカットされて損失が確定してしまう危険性が出てきます。
スワップポイントが高いFX口座といえば
ポジションを保有により受け取れるスワップポイントはFX会社によって異なるため、自身が保有したい通貨ペアのスワップポイントが高いFX会社を選ぶべき。
スワップポイントは固定ではなく変動しますが、そこは政策金利やFX会社の努力次第なので私たちが考えてもどうにもなりません。
現状一番スワップポイントが高いFX口座で良いと思います。
現時点で、南アフリカランド・トルコ・メキシコの高金利通貨のスワップポイントが平均して高いFX会社は【ヒロセ通商】です。
ちなみに私は、【ヒロセ通商】でメキシコペソ/円のスワップ積立運用を検証しています。スワップ運用に興味がある方は是非参考にしてみてください。