【FXの税金はいくらから？】確定申告をする条件や払いすぎ対策について解説

 

FXで年間20万円以上の利益が出た場合は、確定申告をして税金を納める必要が出てきます。

 

FXでの利益は給与などの所得とは別に税額を計算して納税する「申告分離課税」に該当するので、原則として確定申告が必要になります。

 

しかしながら、確定申告をする必要があるのかどうかは条件次第で、絶対に税金を納めなければいけないわけではありません。

 

 

FXで稼いだお金は税金がかかる

 

FXで20万円を超える利益が出ている人は税金がかかるため確定申告をしなければなりません。

 

確定申告をする必要がある人は以下の条件が当てはまります。

 

 

基本的にはほとんどのFXトレーダーは確定申告をする必要があります。

 

申告・納税期間はいつからいつまで？

令和6年（2024年）の申告・納税期間は2月16日（金）から3月15日（金）です。

 

新型コロナウイルス感染症の影響で期限までに2024年提出分の確定申告・納付などができない場合は、国税庁による延長制度の対象とされています。

 

 

申告期限を過ぎてから申告をすると、確定申告時の納税額とは別に『無申告加算税』が科せられる可能性があるので注意しましょう。

 

税金の種類の雑所得とは

雑所得とは、給料や事業配当などのような所得に該当しない所得のことで、195万円以下の利益で5%・4,000万円以上の利益で最大45%の納税が必要です。

 

課税される所得金額	税率	控除額
1,000円 から 1,949,000円まで	5％	0円
1,950,000円 から 3,299,000円まで	10％	97,500円
3,300,000円 から 6,949,000円まで	20％	427,500円
6,950,000円 から 8,999,000円まで	23％	636,000円
9,000,000円 から 17,999,000円まで	33％	1,536,000円
18,000,000円 から 39,999,000円まで	40％	2,796,000円
40,000,000円 以上	45％	4,796,000円

 

 

雑所得は総合課税の対象となり、給与所得などの他の収入と合計額で税率が決まります。

 

FX取引での税率

FX取引で得た利益には一律20.315%の税率がかかります。

 

FX（外国為替証拠金取引）の収入は雑所得に該当しますが、他の所得とは別に税額を計算する「申告分離課税」の対象となります。

 

本業とFXによる所得の合計が20万以上の場合にも確定申告をする必要が出てきます。

 

 

損益を確定していない含み損益の状態は税金対象にはなりません。

 

FXで利益が出たら会社にバレる？

給与所得が2,000万円以下のサラリーマンが、FXで1年間に20万円を超える利益を出すと確定申告の義務が生じます。

 

住民税の徴収方法には「特別徴収」と「普通徴収」があり、給与所得者は特別徴収になっているので、そのままにしておくとその時点で会社にバレてしまいます。

 

 

FXは一般的に副業として認定されないため、副業を理由に会社の就業規則違反になる可能性は極めて低いです。

 

なるべく会社にバレたくないのであれば、住民税の納付方法を普通徴収に変更しましょう。

 

FXの確定申告が必要な人

 

FXで所得を得た場合は、原則として確定申告をする必要があります。

 

確定申告が必要な人は以下のパターンが該当します。

 

 

上記のいずれかに該当する場合は確定申告をしなくてはいけません。

 

FX所得が20万円以上

FXトレードでの所得が年間20万円以上である場合は、必ず確定申告をする必要があります。

 

損益を確定させた為替差益やスワップポイントから、必要経費を差し引いた所得額が+20万円以上になるかどうかを計算しましょう。

 

 

損益を確定させていない含み損益状態の分は計算に入れません。

 

 

必要経費として認められる可能性があるものは以下の通りです。

 

 

被扶養者はFX所得が38万円以上

誰かの扶養に入っている状態であれば、FX所得が38万円以上から確定申告が必要になります。

 

 

パートなどの収入がある人の場合は103万円の壁という基準があります。

 

パート収入とFX所得が年間合計103万円を超えてしまうと、配偶者控除が受けられなくなってしまいます。

 

年間給与収入が2,000万円以上

1年間の給与が2,000万円を超えている人は、FXで収入を得ている場合でも得ていない場合でも確定申告が必要です。

 

会社員での年間収入が2,000万円以上になると年末調整の対象外になってしまうため、FXの所得額に関係なく確定申告をしなくてはいけません。

 

 

FXでの利益金額に関わらず、年収が2,000万円を超える場合は個人で確定申告をしなければなりません。

 

給与所得が2ヵ所以上

本業として働いている会社以外の給与が20万円を超える場合は、確定申告をする必要があります。

 

たとえば、副業で10万円稼いでFXで10万円稼いでいるのであれば確定申告の対象です。

 

 

FXで19万円までしか稼いでいなかったとしても、他の方法で1万円以上稼いでいる場合は確定申告をしなくてはいけません。

 

FXで税金を払いすぎないための対策方法3つ

FXで税金を払いすぎないための対策方法は以下の3つです。

 

 

ここまで解説してきた通り、FXで所得を得た場合は原則として確定申告をする必要があります。

 

しかしながら、やり方によっては支払わなければならない税金の金額が低くすることもできるので、税金を支払いすぎないために確認しておいてください。

 

損益通算をする

FXで得た利益は「先物取引に係る雑所得等」という種類に該当します。

 

「先物取引に係る雑所得等」にはFX以外にも、日経225先物・TOPIX先物・商品先物・CFD・バイナリーオプションなどが含まれます。

 

 

FXで年間30万円のプラスがあったとしても他の投資商品で30万円のマイナスあれば、相殺されて課税金額は無くなります。

 

繰り越し控除する

FXでは繰り越し控除が認められており、過去3年間にわたる損失を持ち越して利益と相殺できる制度があります。

 

繰越控除について、分かりやすく図にされているものがあるので引用します。

引用元：GMOクリック証券　Q＆A

 

3年前に100万円の損益をしてしまっている場合、3年間での利益が150万円であれば課税額は50万円で済みます。

 

繰越控除をするためには損失が出た年の分も確定申告をしておく必要があります。

 

経費を申請する

FX取引で必要経費として認められる可能性があるものは以下の通りです。

 

 

上記のものが必ずFXの経費として認めてもらえるとは限りませんが、経費として認められる可能性は高いです。

 

確実に経費として認めてもらいたい場合は、税務署や税理士に相談することをオススメします。

 

FX口座を開設するならどこがいい？

 

FX口座を開設する時は、以下の条件のように自身にとって最適なFX会社を選んで組み合わせることが大切になります。

 

FX口座の開設目的	おすすめの会社の特徴
短期取引	スプレッドの狭い会社、約定力の高い会社
長期取引	スワップポイントが高い会社
物色売買	通貨ペア数の多い会社
情報収集	情報量が多い会社、チャートが見やすい会社
自動売買	自動売買可能な会社
少額取引	取引通貨単位が1,000通貨以下の会社

 

自身の目的を達成できそうな優位性の高い会社を選ぶようにするようにしましょう。

 

投資のやり方やいくらでどれくらい稼げるかは、別ページで解説・実践しているので参考にしてみてください。

 

FXは生活に支障が出ないお金や最悪無くなってもよいと思えるお金で行いましょう。

 

脱税に気を付けよう

年間20万円以上のFX利益が出た場合には、確定申告をして税金を納める必要が出てきます。

 

FX取引で得た利益には一律20.315%の税率がかかります。

 

やり方によっては支払わなければならない税金の金額が低くすることもできます。

 

税金を支払わなければ脱税になってしまうので、必ず確定申告をして納税するようにしましょう。