FXのボラティリティとは、為替レートの変動率の大きさのことです。
ボラティリティが大きいほど市場が活発であることを示しており、それぞれの通貨ペアの値動きが激しくなります。
ボラティリティが大きいほど取引による差益が大きくなりますが、失敗した時の損失も大きくなるので注意が必要です。
Contents
FXのボラティリティとは
【ボラティリティ】とは金融資産の価格変動率を意味します。
FXやCFDでは、取引通貨ペアや銘柄のレートにおける値動きの幅のことをいいます。
ボラティリティの割合は高低で示すことが多く、値がよく動いている時はボラティリティが高い、値があまり動いていない時はボラティリティが低い、と表現されています。
価格変動率
- 値動きが激しい:ボラティリティが高い
- 値動きが緩やか:ボラティリティが低い
短時間に値が下落または上昇したという現象を言い換えると『値のボラティリティが高かった』となります。
流動性が低い通貨ペア(マイナーな通貨ペア)は、突発的にボラティリティが高くなることがあるのが特徴的。
FXでのボラティリティとは、通貨ペアの値動きの度合いを意味します。
ボラティリティが高い通貨ペア
各通貨ペアによってボラティリティに高低差があり、取引する時間帯によってもボラティリティに高低差が出てきます。
値動きによる利益(キャピタルゲイン)が出やすいタイミングを狙いたい時は、ボラティリティが高い通貨ペアでボラティリティが高い時間帯に取引することが理想的。
FXでボラティリティが高い通貨ペアの代表としては『ポンド/円』や『ポンド/米ドル』等の、ポンドを含む通貨ペアが挙げられます。
注意
ポンドを含む通貨ペアはボラティリティが高い
ボラティリティが高い相場状況では利益を出しやすい反面、損失も出してしまう可能性も高まります。
ボラティリティが高い通貨ペアの取引をする時は、細かく損切り設定をする等のリスクコントロールが必要です。
ボラティリティが高い通貨ペアランキング
2022年のボラティリティが高い通貨ペアランキング(私調べ)は以下の通りです。
高ボラティリティベスト10
- ポンド/豪ドル
- ユーロ/NZドル
- ユーロ/トルコリラ
- ユーロ/豪ドル
- 米ドル/トルコリラ
- ポンド/円
- ポンド/米ドル
- ポンド/スイス
- ユーロ/円
- 米ドル/カナダドル
FX初心者や資金不十分なトレーダーは、ボラティリティが高い通貨ペアは避けておいたほうが無難かもしれません。
ボラティリティが低い通貨ペア
ボラティリティが低い時間帯やボラティリティが低い特徴がある通貨ペアは、ポジションのロット数量を増やしてトレードをすることで利益を出しやすくなります。
ポイント
大きな金額をかけることで値がほぼ動かない時でも利益を出していくことができる
しかしながら、突発的に値が動いてしまったときに大きな金額をかけていた場合は、大損失を出してしまう危険性もあります。
大きく値が動いて含み損を抱えてしまわないように、事前に損切り設定をしておきましょう。
強制ロスカットを喰らわないように資金を充分な資金を入金したうえで、あえての含み損前提でポジションを保有していくという手法もあります。
ボラティリティが低い通貨ペアは、含み損を抱えてしまうことを前提とした取引(スワップポイント狙い)が効果的。
ボラティリティが変化する時間帯
FXは基本的に平日24時間取引をすることが可能です。
値がよく動く時間帯は、ロンドン市場が開いている17時からと、ニューヨーク時間が開いている22時から。(日本時間)
市場が開いている時間(日本時間)
- オセアニア時間 :6時~8時ごろ
- 東京時間 :8時~15時ごろ
- ロンドン時間 :15時~21時ごろ
- ニューヨーク時間:21時~6時ごろ
それぞれの時間帯によってボラティリティに高低があり、全然値が動かない時間帯もあれば値がよく動く時間帯もあります。
値がよく動く時間帯
ボラティリティが高い時間帯に取引をしたいのであれば、ロンドン時間の17時~19時とニューヨーク時間の22時~0時が狙い目。
ボラティリティが高い時間帯(日本時間)
- 17時~19時頃のロンドン時間
- 22時~0時頃のニューヨーク時間
オセアニア時間と東京時間はあまり値が動かないため、少額取引で利益を出すのは難しいです。
米国の経済指標が発表される時間や、経済に影響を与える人による重要な発言があった時は、一気にボラティリティが高まります。
初心者におすすめな通貨ペアの選び方
FX初心者が最初に選ぶべき通貨ペアとして、次のような特徴を持っているものおすすめします。
おすすめ通貨ペア
- 取引量が多い
- 適度にボラティリティが高い
- スプレッドが狭い
たとえば米ドル/円のような取引量が多い通貨ペアは、多くの人が注目しているためチャートの値動きが安定しており、取引をする際に特徴をつかみやすいです。
引用元:MONEY TIMES
取引量が多い通貨ペアは、ボラティリティがそれなりに高く、スプレッドが狭い傾向もあります。
値動きがほとんどない通貨ペアでは利益を出すことが難しいので、ある程度ボラティリティがある通貨ペアを選ぶべきです。
マイナー通貨はリスク大
投資家がリスクを回避しようとする場合、新興国や高金利といったワードが連想される資産には売りが入るため、特にマイナー通貨は急落に注意する必要があります。
新興国通貨は互いに影響を及すため、地政学的リスクが生じると投資家たちが一斉にリスク回避の動きを見せます。
世界で何か起こると『円』や『米ドル』が買われるので、損切りするまで永遠に持ち続けなくてはいけなくなる塩漬けポジションになる可能性があります。
空売り(ショート)戦略はFX初心者が手を出すと大やけどするのでやめておきましょう。
ボラティリティを調べる方法
FXにはボラティリティが変化する時間帯があり、各通貨ペアによってもボラティリティに高低差があります。
しかしながら、ボラティリティが高い時間帯だからといって必ずボラティリティが高くなるわけではなく、ボラティリティが低い通貨ペアだからといって常にボラティリティが低いわけではありません。
どうやってボラティリティの高低差を判断するかというと、チャートに表せる【インジケーター】を利用する人が多いです。
ボラティリティ状況を判断するのに最適なインジケーターとして有名なのが【ボリンジャーバンド】になります。
ボラティリティを確認できるインジケーター
ボリンジャーバンドは、ボラティリティ状況を判断するのに適しています。
チャートを見るだけで活発に値が動いているのかどうかが判断できる優れもの。
値動きの度合いによってローソク足の上下にある線(バンド)の幅が拡大したり縮小したりします。
チャートにインジケーターを設定するのは多少難しいかもしれませんが、トレードをする時の判断材料として効果抜群なので少しずつ慣れていきたいところです。
FX口座を開設するならどこが良い?
FX口座を開設する時は、以下の条件のように自身にとって最適なFX会社を選んで組み合わせることが大切になります。
FX口座の開設目的 | おすすめの会社の特徴 |
短期取引 | スプレッドの狭い会社、約定力の高い会社 |
長期取引 | スワップポイントが高い会社 |
物色売買 | 通貨ペア数の多い会社 |
情報収集 | 情報量が多い会社、チャートが見やすい会社 |
自動売買 | 自動売買可能な会社 |
少額取引 | 取引通貨単位が1,000通貨以下の会社 |
自身の目的を達成できそうなFX会社を選びましょう。
FX投資のやり方、おすすめのFX口座、元手いくらでどれくらい稼げるかは、別ページで解説・実践しているので参考にしてみてください。
ボラティリティの意味の解説まとめ
FXでの【ボラティリティ】とは、取引可能通貨ペアの為替レートにおける値動きの幅のことです。
ボラティリティが変化する時間帯があり、各通貨ペアによってもボラティリティに高低差があります。
ボラティリティが高い時間帯に取引をしたいのであれば、ロンドン時間の17時~19時ごろとニューヨーク時間の22時~0時ごろが狙い目。
ボラティリティは専門的な言葉であるため少し理解が難しいかもしれません。分類や詳しい意味をしっかりと理解しておきたいところです。