FXトレードをしている方であれば『今日は10pips勝てた!』『昨日は100pips負けた!』等の会話を耳にすることがあると思います。
【pips(ピップス)】とは『percentage in point』の略称で、値動きの単位の数え方です。
1pipsは各通貨の最小単位を表すので、たとえば日本円の場合は1銭=1pips(0.01円=1pips)になります。
FXではこのpips単位を使って取引が行われています。
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FXのpips(ピップス)とは
FXで使われているpips(ピップス)とは、通貨ペアの値幅を表す共通単位です。
呼び方は色々ありますが、主に『ピップス』または『ピプス』と呼ばれています。
pipsの基本
- 日本円の最小単位=1銭=1pips
- 米ドルの最小単位=0.01セント=1pips
FXでは単位の違う様々な通貨を取引するため、異なる通貨でも変動を容易に比較できるように単位を統一すべくpipsが使われています。
円が分母の通貨ペアの時の数え方・見方
FXでは様々な通貨ペアを取引することができますが、日本では米ドル円やクロス円が人気の通貨ペアになっています。
クロス円とは、ユーロ円・ポンド円・豪ドル円等の○○円と表記されている通貨ペアのこと。
前述してきた通りpipsとは通貨の単位を表し、最小単位が1pipsになります。
円が分母の通貨ペア
- 円の最小単位は1銭
- 1銭が1pips
- 0.01円が1pips
たとえば、米ドル円が110円の時に買注文を出した後10pips取れた(利益を出した)場合は、110.00円から110.10円になったことを意味します。
米ドル円やクロス円のpips計算方法は小数点第2位から数えればOKです。
10pips動くイメージ
- 米ドル円が100.00円から100.10円または99.90円になる
- ユーロ円が125.00円から125.10円または124.90円になる
- ポンド円が140.00円から140.10円または139.90円になる
円を含む通貨ペアは小数点第2位
通貨ペア例(円絡み) | 1pips |
米ドル/円 | 0.01円 |
ユーロ/円 | 0.01円 |
英ポンド/円 | 0.01円 |
ドル円やクロス円でのpipsの数え方は1pips=1銭なので比較的簡単です。
小数点第2位の数字が一桁目のpipsになっており、例えば米ドル/円が110.0円から110.10円まで上昇した場合は10pips動いたことを意味します。
スプレッドなどをpips表示でなく銭表示にしているFX会社もありますが、1銭=1pipsと覚えておきましょう。
円以外の通貨ペアの時の数え方・見方
米ドル円やクロス円以外の通貨ペアのpips計算方法は、小数点第4位から数えればOKです。
たとえば、世界で最も取引が行われているユーロドルが1.1500ドルから1.1510ドルになった場合は、値が10pips動いたということになります。
円を含まない通貨ペア
- 小数点第4位の数字がpipsの1の位
○○ドル以外の通貨ペアでも小数点第4位から数えれば問題ありません。(米ドル円とクロス円は小数点第2位から)
円を含まない通貨ペアは小数点第4位
通貨ペア例(米ドル絡み) | 1pips |
ユーロ/米ドル | 0.0001米ドル |
英ポンド/米ドル | 0.0001米ドル |
豪ドル/米ドル | 0.0001米ドル |
一般的に日本で取引される通貨ペアにおいて、日本円以外は小数点以下第4位が1pipsと覚えておきましょう。
FX取引とpipsは切っても切り離せないため、これからFXをする方は確認しておいたほうが何かと便利です。
FXトレーダーによっては、いくら稼げたかよりもどれくらいの値幅分を稼げたのかを重視している場合もあります。
FXでpipsが使われる理由
FXでpipsが使われているのには2つの理由があります。
FXでpipsが使われる2つの理由
- 通貨ペア間の単位を統一するため
- 投資効率の良さを測る指標になるため
FXは様々な種類の通貨ペアが存在しており、単位を合わせて計算するのは時間がかかりすぎてしまいます。
そのような理由から、単位を統一するためにpipsを使うことで通貨の計算が分かりやすくなっています。
獲得pips数で投資効率が分かるため、そのトレードが良かったのか悪かったのかということがpips数で判断できます。
pipsを使った損益計算方法
pipsを使うことで損益の計算を簡単に行うことができます。
計算方法
- 円絡みの通貨ペアの場合:損益=獲得pips×0.01×取引単位
- 円絡みではない通貨ペアの場合:損益=獲得pips×0.0001×取引単位
pips数による利益計算パターンをいくつか挙げていきます。(1ロット=1,000通貨)
米ドル円が100.00円の時に1ロット分の買注文を出し、後に100.10円になったタイミングで決済した。
- pips数:10pips
- 利益額:1,000円
ユーロ円が125.00円の時に2ロット分の買注文を出し、後に125.20円になったタイミングで決済した。
- pips数:20pips
- 利益額:4,000円
ポンド円が140.00円の時に3ロット分の売注文を出し、後に139.70円になったタイミングで決済した。
- pips数:30pips
- 利益額:9,000円
ユーロドルが1.1500ドルの時に1ロット分の買い注文を出し、後に1.1510ドルになったタイミングで決済した。
- pips数:10pips
- 利益額:約1,000円
100pips勝つといくら稼げる?
ツイッターやブログなどのSNSで『今日は100pips取れた』的な言葉を目にしたことがある方もいると思います。
しかしながら、『100pipsとれた』だけでは実際にいくら利益が出たのかを調べることはできません。
FXで利益を出す金額というのは、保有している通貨ペアの値動きとロット数によって変わってくるので、pips数だけでは計算することができなくなっています。
ポイント
- 1ドル110円の時に1ロット買った後に10pips(ピップス)取れた場合は1,000円の利益
- 1ドル110円の時に10ロット買った後に10pips(ピップス)取れた場合は10,000円の利益
勝負にかけた額が少なければpips数が多くても儲けは少ないですし、勝負にかけた額が多ければpips数が少なくても儲けは多くなります。
pipsとpointは何が違う?
FX業者の中には、pipsの代わりにpoint(ポイント)と呼ばれる単位を使っているところもあるようです。
point(ポイント)
0.1pips = 1ポイント
pointとは新たに作られた最小取引単位のことで、1pips未満(小数点以下3桁/5桁)のスプレッドを表示する必要がでてきたため新たに作られたと言われています。
pipsとpointは別物という認識を持っておきましょう。
FX口座を開設するならどこがいい?
FX口座を開設する時は、以下の条件のように自身にとって最適なFX会社を選んで組み合わせることが大切になります。
FX口座の開設目的 | おすすめの会社の特徴 |
短期取引 | スプレッドの狭い会社、約定力の高い会社 |
長期取引 | スワップポイントが高い会社 |
物色売買 | 通貨ペア数の多い会社 |
情報収集 | 情報量が多い会社、チャートが見やすい会社 |
自動売買 | 自動売買可能な会社 |
少額取引 | 取引通貨単位が1,000通貨以下の会社 |
自身の目的を達成できそうな優位性の高い会社を選ぶようにするようにしましょう。
FX投資のやり方や、どのFX会社の口座を使っているのか、元手いくらでどれくらい稼げるかは、別ページで解説・実践しているので参考にしてみてください。
証券会社は銀行と同じで口座開設費や口座維持費はかからないので、実際に取引をするまでは一切費用は必要ありません。
pipsとはFX取引で使用する単位
【pips(ピップス)】とは『percentage in point』の略称で、値動きの単位の数え方です。
『ピップス』または『ピプス』とも呼ばれています。
1pipsは各通貨の最小単位を表すので、たとえば日本円の場合は1銭=1pips(0.01円=1pips)になります。
米ドル円やクロス円のpips計算方法は小数点第2位から数えればOKで、米ドル円やクロス円以外の通貨ペアのpips計算方法は小数点第4位から数えればOK
- 米ドル円やクロス円=小数点第2位から
- 米ドル円やクロス円以外=小数点第4位から
pipsを理解していないからFXで利益が出せない!とか、pipsを理解していないから大損失が出た!なんてことはありません。
pipsを覚えなくても普通にFX取引をすることできるので、後から少しずつマスターしていく感覚でいいと思います。