FX(外国為替証拠金取引)では、それぞれの通貨ペアを売買する際に『BID(ビッド)』や『ASK(アスク)』という表示が使われています。
ASKを選択すると買いの為替をもとにしたチャートが表示され、BIDを選択すると売りの為替をもとにしたチャートが表示されます。
買い(ロング)のエントリータイミングの判断する場合はASKのチャートを表示させ、売り(ショート)のエントリータイミングを判断する場合はBIDのチャートを表示させるのが一般的です。
Contents
FXの通貨ペアとは
FXの通貨ペアとは、FX取引で売買する通貨の組み合わせのことです。
たとえば、アメリカの通貨「米ドル」と日本の通貨「日本円」を組み合わせたものは米ドル/日本円(USD/JPY)と表記します。
ポイント
米ドル/円が100円の時は1ドル=100円
FXの通貨ペアは「/」で区切り表示して、左側に表示される通貨を「取引通貨」と呼び、右側に表示される通貨を「決済通貨」と呼びます。
FXのスプレッドの数え方
FXのスプレッドとは、実質的な手数料(コスト)です。
FX証券会社によってスプレッド値が安かったり高かったりしますが、どのFX会社を利用する場合でもスプレッドコストは必要。
米ドル/円を買いたい時は104.70円で注文が成立して、米ドル/円を売りたい時は104.65円で成立するとします。
この買値と売値の0.05円差がスプレッドと呼ばれるもので、FXにおける実質的な手数料になります。
スプレッドは、『高い・安い』とは別に『狭い・広い』や『大きい・小さい』とも表現されますが、意味としては同じです。
通貨ペアによってスプレッドは異なる
取引する通貨ペアによってスプレッド値に違いがあります。
一般的には、取引量の多い通貨ペアほどスプレッドが安くなる傾向がありますが、各FX会社が力を入れている通貨ペアは比較的安く設定されています。
ポイント
スプレッドが安い通貨ペアは『米ドル/円』または『ユーロ/米ドル』
米ドル/円は『業界最狭水準0.3銭』的な広告がよく出ているように、どこのFX会社でも基本的には一番スプレッドが安い(狭い)通貨ペアです。
FX初心者の方は、まずはスプレッドを意識して取引する通貨ペアを選定してみてはいかがでしょうか。
BID(ビッド)とASK(アスク)の違い
ここからは、BID(ビッド)とASK(アスク)について解説していきます。
近年は様々な国内FX会社でスプレッドが狭くなってきており、BIDとASKの意味を理解する必要性がなくなりつつあります。
BIDとASKの意味を理解していなくてもFXトレードで利益を出すことはできます。
しかしながら、取引する通貨ペアによっては買値と売値の幅が広いものもあるので、BIDとASKの違い知っておいても損はありません。
BIDとASKの意味
FXにおけるBID(ビッド)とは、保有している通貨ペアを売りたい時にいくらで売れるのかが示されている数値です。
FXにおけるASK(アスク)とは、保有していない通貨ペアを買いたい時にいくらで買えるのかが示されている数値です。
ポイント
- ASKは「尋ねる・要求する」という意味
- BIDは「値を付ける、入札する、競る」という意味
為替チャートのローソク足をASKかBIDに切り替えることができます。
BIDとASKはどっち?
BIDはが売るときの価格でASKは買うときの価格を表しています。
ポイント
BID=売値・ASK=買値
ASKとBIDの差は基本的にはあまり気にしなくても問題ありませんが、短期売買を繰り返す手法でトレードをする場合はスプレッドが広がっている時間帯は避けなければいけません。
スプレットが広い通貨ペアの場合はASKとBIDの差も広がるので注意が必要です。
BIDとASKの覚え方
FXの取引画面にはBIDやASKなどの専門用語が並んでおり、FX初心者にとっては難しく感じるかもしれません。
BIDとASKの簡単な覚え方は以下の通りです。
ポイント
『BID(売り)は青色ボタン』『ASK(買い)は赤色ボタン』で覚える
ほとんどFX会社では『BID(売り)は青色ボタン』『ASK(買い)は赤色ボタン』と色分けされているため、トレーダーが直感的に操作できるようになっています。
BIDとASKの注意点
BID(ビッド)は、通貨ペアを売りたい時にいくらで売れるのかが示されている数値です。
ASK(アスク)は、通貨ペアを買いたい時にいくらで買えるのかが示されている数値です。
このBIDとASKの価格差がスプレッドで、それが広ければ広いほど板が薄く取引量が少ない通貨ペアと言えます。
注意
板が薄いとは、指値注文がほとんど入っていない状態のこと
板が薄く取引量が少ない通貨ペアは、一気に値崩れを起こす危険性が高いのでFXトレードに慣れないうちは避けておいたほうが無難です。
FXで成功する勉強方法3つ
FXで成功する勉強方法は以下の3つが挙げられます。
ポイント
- チャート分析スキルを身につける
- 自分だけのトレードルールを作る
- 実戦経験を積んで記録を残す
FXトレードに必要な基礎知識の獲得は独学でも充分可能です。
FXで成功するために、基礎知識を習得したうえで実践経験が積んでいきましょう。
チャート分析スキルを身につける
FXにおける分析や予想の方法は多くありますが、大きく2つの種類に分けることができます。
ポイント
- テクニカル分析:短期的に有利な分析手法
- ファンダメンタルズ分析:中長期的に有利な分析手法
【テクニカル分析】とは、過去の値動きを分析して未来の値動きを予測する相場分析方法です。
【ファンダメンタル分析】とは、世界経済に関する情報や各国の経済指標や各国の政治動向などで、為替相場の中長期的な値動きを予測する分析手法です。
チャート分析スキルを身につけるには、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の習得はほぼ必須になります。
自分だけのトレードルールを作る
自分で決めたルールを守ってFX取引をすれば、たとえ損失が出ても必要経費として冷静かつ前向きにとらえることができます。
FXトレードでのルールの決め方や具体例は以下の5つです。
ポイント
- 取引する時間帯
- 取引する通貨ペア
- ポジションサイズ
- エントリータイミング
- 利確と損切りタイミング
FXトレードで獲得した利益を逃さないためにも、大きな損失を回避するためにも、マイトレードルールは必要不可欠になります。
実戦経験を積んで記録を残す
FXの相場は参考書通りに動くとは限らないため、通貨の値動きを体感しながら実践経験を積んでいく必要があります。
以前までは大きな利益を狙える手法でも、現在の相場環境では大きな損失しか出ない手法に変わってしまっていることもありがちです。
ポイント
トレード記録をつけておくことで検証と改善を行える
自分で決めたルールを守れているのかを客観的にみるためにも、自身のFXトレード記録をつけるようにするべきです。
FX口座を開設するならどこがいい?
FX口座を開設する時は、以下の条件のように自身にとって最適なFX会社を選んで組み合わせることが大切になります。
FX口座の開設目的 | おすすめの会社の特徴 |
短期取引 | スプレッドの狭い会社、約定力の高い会社 |
長期取引 | スワップポイントが高い会社 |
物色売買 | 通貨ペア数の多い会社 |
情報収集 | 情報量が多い会社、チャートが見やすい会社 |
自動売買 | 自動売買可能な会社 |
少額取引 | 取引通貨単位が1,000通貨以下の会社 |
自身の目的を達成できそうな優位性の高い会社を選ぶようにするようにしましょう。
FX投資のやり方や元手いくらでどれくらい稼げるかは、別ページで解説・実践しているので参考にしてみてください。
FXトレードは生活に支障が出ない余剰資金で行いましょう。
FX口座開設の審査基準とは
FX口座開設の審査基準は基本的に非公開になっています。
しかしながら、最低限満たしておかないと審査に通過できない一般的な基準はネット等で調べれば色々出てきます。
それらの全体的な審査通過基準をまとめてみましたので参考にしてください。
ポイント
- 年齢(20歳以上80歳未満であること)
- 自身の名義で申請していること
- 嘘を書かないこと
- 申請内容と本人確認書類を一致させること
- ある程度の金融資産を保有していること
- 安定した収入源があること
- 年収と投資可能額のバランスを整えること
- 日本に住んでいること
- 身内に証券会社等の関係者がいないこと
上記の基準を満たしていない場合は、FXの口座開設基準に落ちる可能性が高くなります。
それぞれのFX会社によって特徴的な審査基準がある場合もありますが、まずは上記の基準は最低限満たしておきたいところです。
BIDとASKの意味や違いまとめ
FXの取引画面には、BIDやASKなど様々なFX専門用語が並んでいます。
しかしながら、それらの意味を正しく理解して複数回取引すれば、おのずとFX初心者でも慣れてくると思います。
BIDとASKの意味を理解していなくてもFXトレードで利益を出すことはできます。
BIDとASKを知らなくても「売」や「買」も併記されているので困ることはありませんが、FXの基礎知識として一応確認しておきましょう。