誰もが知っている代表的なギャンブルといえば、競馬や競輪などのレースや、カジノやスロットマシン、宝くじ等があります。
ギャンブルに分類されている共通点としては、胴元と呼ばれる主催者が存在し胴元が勝敗のルールや参加料を決めています。
FXには胴元と呼ばれる主催者は存在しないためギャンブルには分類されません。
このページでは、FXとギャンブルの違いと損失リスクを下げる方法を解説していくので参考にしてください。
Contents
FXはギャンブルではない
結論から申し上げますと、FXはギャンブルではありません。
FXトレードをしたことがない人は「FXは借金をしてしまうらしい」「FXは破産者がたくさんいるらしい」「FXは危険らしい」というイメージを持っているようですが、それは大きな誤解です。
FXとギャンブルの大きな違いは「胴元が存在するかどうか」で説明がつきます。
ギャンブルには主催者である胴元がいる一方で、FXに胴元は存在しないためギャンブルに該当しません。
ポイント
- ギャンブル:胴元がルールの決定権
- FXトレード:市場参加者が相場の原動力
FX会社が為替相場を主催または運営しているわけではなく、FX会社はトレーダーの注文を市場に取り次いでいるだけです。
為替レートが動く要因
為替レートを動かしている要因は、以下のようなものが挙げられます。
ポイント
- 需要と供給のバランス
- 貿易収支
- 投資収支
- 景気動向
- 金利
- 物価
- 金融政策
- 地域紛争
- 自然災害
- 市場心理
- 等々
胴元がコントロールしているギャンブルと根本的に異なる点は、相場の原動力を生み出しているのは市場参加者であって特定の胴元は存在しないところです。
ギャンブルは胴元がルールの決定権を持っていますが、FXは誰かが為替レートを操作できるほど単純な仕組みではありません。
ギャンブルの還元率
ギャンブルの還元率とは、ある賭けに対してどれだけの手数料をとられるかを示す割合です。
国内ギャンブルの還元率は以下の通りです。
ギャンブルの種類 | 還元率 |
---|---|
宝くじ | 55% |
toto | 50% |
競馬 | 20~30% |
オートレース | 30% |
競艇 | 25% |
パチンコ | 10% |
バカラ | 3% |
ブラックジャック | 1% |
率が低ければ低いほどギャンブル度が高く、元手資金以上に儲けれられる可能性も低くなっていきます。
ギャンブルはやればやるほど胴元に手数料を払っているようなものです。
FXはギャンブルだと言われる理由5つ
FXはギャンブルだと言われる理由は以下の5つです。
注意
- ハイレバレッジで取引するから
- 相場を読むのが難しいから
- 感情に任せて取引するから
- トレードルールが無いから
- 勝てば官軍負ければ賊軍
FX投資とギャンブルには明確な違いがあるのにもかかわらず、なぜFXはギャンブルだと言われるのかを確認していきましょう。
ハイレバレッジで取引するから
レバレッジとは、最大25倍で証拠金という資金を動かして取引できるFX独自の仕組みです。
注意
レバレッジ倍率を上げることで少額資金でも大きな利益を得られる反面、少しの値動きで損失が拡大してしまう
FXは元本以上の金額を賭けられるがゆえに、ハイリスク・ハイリターンがFXだと認識されてしまっているのが原因だと思われます。
FXのレバレッジについては別ページで解説しているので参考にしてください。
相場を読むのが難しいから
FXは通貨の価格が上がるか下がるかを予想するのが重要ですが、上級者でも相場を読むのが難しいとされています。
FX関連の知識を豊富にしてレートの予想精度を上げたとしても、100%勝てるかといえばそうではありません。
注意
相場が上がるか下がるかの丁半博打になりがち
ギャンブルのように勘で取引するケースが多く存在するため、FXは丁半博打と変わらないと言われてしまう原因になっていると思われます。
感情に任せて取引するから
勝てないFXトレーダーには、感情的になり根拠のない取引を繰り返す特徴があります。
注意
- 損失を出したから次のトレードで取り返したい
- 損失が続いているから次は利益を出せるはず
- 負けを取り戻すために次は倍プッシュで勝つ
冷静に物事を判断できる状態を維持できなければ勝つことは不可能です。
取引精度を上げていくためには、チャートを分析して相場の状況を読んだり、世界経済や情勢の動向から相場の値動きを予測する必要があります。
トレードルールが無いから
トレードルールを決めずにFXをする危険性は以下の3つです。
注意
- 継続して稼げない
- 感情に左右されてしまう
- 取引に再現性がなくなる
FXは取引を実際に行う前に、しっかりとした自分だけのルールを決める必要性があります。
取引ルールを決めずに取引をすると、手法に根拠や再現性がなくなり毎回ギャンブルトレードになりかねません。
勝てば官軍負ければ賊軍
FXトレードに再現性がない状態を繰り返すと、最終的には損失を被る確率が高くなってしまいます。
トレードルールがない状態で勝ったとしてもそれはただの偶然に過ぎず、継続して稼ぐことはできません。
注意
運を天に任せて勝てば官軍負ければ賊軍
チャートが上がると思えば買い、チャートが下がると思えば売って利益を狙うため、誰がやっても勝率50%の丁半博打と思われている部分があります。
FX投資でギャンブル性を下げる方法3つ
FX投資でギャンブル性を下げる方法は以下の3つです。
ポイント
- トレードルールを決める
- 少額から始める
- トレード記録をつける
取引のやり方によっては、FXはギャンブルと変わらないほど損失リスクが高くなってしまいます。
トレードルールを決める
まずは投資ルールを決めてFXをすることが重要になります。
ポイント
エントリーポイント・損切りライン・利益確定ライン・資金管理・目標などを設定する
自分で決めたルールに従って取引をすることで、エントリーの基準に一貫性を持たせることができます。
自分で決めたルールを守ってFX取引をすれば、たとえ損失が出ても必要経費として冷静かつ前向きにとらえることができるのではないでしょうか。
少額から始める
国内FX会社は最大レバレッジ25倍まで活用することができるため少額から始められます。
ポイント
取引総代金の25分の1にあたる証拠金があれば取引可能
やり方次第ですが、FXは数万円の資金があれば月に数千円~数万円の利益が見込めます。
リスクをコントロールできる範囲で、程よくレバレッジを活用できるポジションサイズを見極めましょう。
トレード記録をつける
少々面倒かもしれませんが、常にFXトレードの記録をつけるようにして過去の取引を検証できるようにするべきです。
ポイント
- 取引日時
- エントリーした通貨ペア
- エントリーした理由や根拠
- 取引の結果内容
- 等々
感情的にトレードしているだけでは継続的に勝つことはできません。
自分の取引を客観的に分析したり振り返れるようにしておくことで、今後のトレードの勝率を上げていけるようになります。
FX口座を開設するならどこがいい?
FX口座を開設する時は、以下の条件のように自身にとって最適なFX会社を選んで組み合わせることが大切になります。
FX口座の開設目的 | おすすめの会社の特徴 |
短期取引 | スプレッドの狭い会社、約定力の高い会社 |
長期取引 | スワップポイントが高い会社 |
物色売買 | 通貨ペア数の多い会社 |
情報収集 | 情報量が多い会社、チャートが見やすい会社 |
自動売買 | 自動売買可能な会社 |
少額取引 | 取引通貨単位が1,000通貨以下の会社 |
自身の目的を達成できそうな優位性の高い会社を選ぶようにするようにしましょう。
FX投資のやり方や、どのFX会社の口座を使っているのか、元手いくらでどれくらい稼げるかは、別ページで解説・実践しているので参考にしてみてください。
FXは生活に支障が出ないお金や最悪無くなってもよいと割り切れるお金で行いましょう。
口座開設に通過するための審査基準とは
FX口座開設の審査基準は非公開になっています。
しかしながら、最低限満たしておかないと審査に通過できない一般的基準はネット等で調べれば色々出てきます。
それらの全体的な審査通過基準をまとめてみましたので参考にしてください。
ポイント
- 年齢(20歳以上80歳未満であること)
- 自身の名義で申請していること
- 嘘を書かないこと
- 申請内容と本人確認書類を一致させること
- ある程度の金融資産を保有していること
- 安定した収入源があること
- 年収と投資可能額のバランスを整えること
- 日本に住んでいること
- 身内に証券会社等の関係者がいないこと
上記の基準を満たしていない場合は、FXの口座開設基準に落ちる可能性が高くなります。
それぞれのFX会社によって特徴的な審査基準がある場合もありますが、まずは上記の基準は最低限満たしておきたいところ。
虚偽記載をしてもFX会社にバレることはほぼ無いようなのですが、絶対にバレないという保証は無いので止めておきましょう。
リスクコントロールが重要
FXはギャンブルだと言われる理由は以下の3つです。
注意
- ハイレバレッジで取引するから
- 相場を読むのが難しいから
- 感情に任せて取引するから
FX投資でギャンブル性を下げる方法は以下の3つです。
ポイント
- トレードルールを決める
- 少額から始める
- トレード記録をつける
FXをギャンブルにするか投資にするかはトレーダーの取り組み方次第ですが、実際に借金をしたり破産している人もいるがゆえにギャンブルだと認識されている面があります。
投資は余剰資金の範囲内でするものという鉄則を守れていない以上、FXのみならず株式投資や投資信託などの投資もギャンブルになってしまいます。
これらのポイントを意識してFXをすれば、少なくともギャンブル的な取引になるのを避けることができます。