FX取引をしていると自身が想定していない方向に値が動くことがよくあります。
その場合は、一旦保有ポジションを手放して新たに戦略を立て直したほうがトータル的には利益が出たりもします。
しかしながら、いずれは値が戻ってきて利益が出るかもしれない…という考えが頭をよぎると、なかなか損失を確定することができないのではないでしょうか。
このページでは、FXで大損しない手法と適切な損切りルールを解説していきます。
Contents
FXは損切りするから負ける
FXは自身の想定通りに相場が動かないことのほうがよくあります。
その都度損切りしていると損失ばかり出てしまい『損切り貧乏』状態になってしまいます。
損はしたくないけど利益は出したいというのは都合の良い話で、利益を出すためには自身の感情をコントロールしなくてはいけません。
損切りできずにいつまでも含み損を抱えてしまうのは危険ですが、自身が決めた損切りラインまで待てず損切りしてしまうと負け確です。
損切りは損失を最小限に抑えるもの
損切りとは、自身の資産が減っていく状況を断ち切ってしまう行為です。
含み損ポジションを損切りしないままにしておくと、損失だけがどんどん広がっていき取り返しのつかない状態になってしまう可能性があります。
そのような状態を回避するために、損失しか生まない病原体を見切ってしまう判断が求められます。
ポイント
損切りは損失を最低限に抑えることが目的
資金を減らしてしまう恐怖から冷静な判断ができなくなってしまい、なかなか損切りができない人が多いと言われています。
損切りしないとどうなる?
国内FXには『強制ロスカット』という機能が備わっています。
注意
ある一定ラインを下回ってしまうと強制的に損切りが実行されてしまう機能
証拠金維持率が各FX会社の指定したラインを下回り強制ロスカットが実行されてしまうと、自動的に損失が確定しFX口座に入れていた資金を全額失ってしまいます。
相場が急変動をすると口座残高がマイナスになってしまう可能性があり、損失が発生したマイナス残高分を請求されます。
損切りの必要性
FXは9割の人が負けているとも言われており、値がどちらに動くか予想するのは非常に難しいという結果があります。
ネットの記事や投資本を読み漁り、為替相場に影響がありそうなニュース等を隅々までチェックしても、私たち一般人には値動きを完璧に見極めるのは無理と言い切ってしまってもいいかもしれません。
1年間トータルで100万円分勝ったとしても2年目に200万円負けることも普通にあります。
損切りの必要性は理解していても、どうしても損切りをしたくないという場合は、これから解説する方法でトレードをしてみましょう。
FXで大損しない手法
過去チャートをさかのぼって長期的に同じくらいの値を行ったり来たりしている通貨ペアを選定して取引をします。
たとえば、過去10年間のカナダドル円為替チャートを見ると、大体70~100円の範囲内で上下にウロウロしていることが分かります。
必ずレートが戻ってくるという保証はありませんが、一般人が値動きを予想するよりかははるかに確実性があるのではないでしょうか。
値が戻ってくるまでポジションを塩漬け(ほったらかし)にしておけば、いずれは利益を出すことができます。
この方法の注意点としては、値がどこまで下がったら強制ロスカットされてしまうのかを把握しておく必要があります。
低レバレッジでナンピンする
上記の方法に付け加えるとさらに効果的なのは、ポジションの通貨数量を少額にして負担を軽減する方法です。
大きな金額で一気にポジションを建てるのではなく、少額で小刻みにポジジョンを建てたうえで、値が上がってくるまでひたすら塩漬けておきます。
ポイント
損切りができないなら低レバレッジでトレードするべき
自身の口座資金範囲内で強制ロスカットラインを計算しながらの取引きなので、一攫千金は狙えませんがコツコツと利益を出すことが可能。
注意点としては、歴史的な暴落ショックが発生したときに正常な精神を保てずに、コツコツ稼いできた利益をドカンと失ってしまう危険性があるということです。
FXのコツコツドカンに注意する
FXで言うところのコツコツドカンとは、コツコツと積み上げた小さな利益をドカンと大きな損失で失うことを意味します。
コツコツドカンが起きる原因は以下の通りです。
注意
- エントリー根拠が乏しいから
- 利益幅が狭いから
- ポジポジ病を患っているから
ポジションを損切りせずに塩漬けすることが前提の手法は、為替相場の急変動による危険性がともなうということを理解しておきましょう。
FXの取引記録をつける
同じ失敗を繰り返さないために、勝ち組トレーダーはFXの取引記録を欠かさずつけています。
取引記録を残さなくてはいけないことを理解していても、具体的に何をすればいいのかよくわからないという人も多いのではないでしょうか。
残しておきたいFXのトレード記録は以下の通りです。
ポイント
- トレード日時
- 通貨ペア
- ロット数
- 売買方向
- エントリーレート
- 決済レート
- 損益金額
- エントリー根拠
- トレード改善点
FXのトレード記録を残し始めると、8~9割の人が途中で挫折すると言われています。
自分で決めたルールを守れているのかを客観的にみるために、自身のFXトレード記録をつけるようにするべきです。
適切な損切りルールとは
突然保有ポジションが急落した時や下落が継続した時は、自分の運用戦略は正しいと固く信じている投資家であっても弱気にならざるを得ません。
しかしながら、一時的に下落したあとは材料出尽くしとみなされて、元の価格よりも高くなるケースがあります。
狼狽売りを何度も繰り返していると損失が拡大していく可能性が高いため、事前にしっかり対策を行うことが大切です。
守れないルールは決めても意味がありません。
投資本は損切り一択
ネットの記事や投資本を読むと必ず「損切りは必須」と書かれています。
FXをするうえで損切りは必要ですが、教科書通りに損切りをしていてはいつまでたってもお金は貯まっていきません。
ポイント
- 教科書通りに損切りしていては利益が残らない
- 自身の損切りルールを決めるべき
ネットや投資本の内容は参考程度にとどめておき、自身の損切りルールを決めましょう。
損失額や値幅で損切りする
損切りが大切なことはわかっているものの、適切なやり方が分からず感覚で損切りをしている方も多いのではないでしょうか。
損切りルールが決まらずに困っている場合は、損失額や値幅で損切りを実行することをおすすめします。
ポイント
事前に設定した損失額または値幅で損切りを実行する
たとえば、新規注文時の価格から50pips下がったり含み損が5,000円になったら損切りをするという方法です。
損切りルールを決める際は、損失回避の思惑に流されてルールを破らないようにしましょう。
テクニカル分析で損切りする
様々なテクニカル分析を使うことで、損切りポイント目安を見極める方法もあります。
たとえば、移動平均線を下回ったら損切りするというようなルールを設定しておくことで、冷静な判断でポジションを手放せます。
ポイント
テクニカル分析をして自身の思惑通りに動かない時は損切りをするという考え
チャートの値動きは誰にも性格に予測することはできませんが、値動きのパターンを把握したうえで損切りの目安にしている人は多いです。
FX口座を開設するならどこがいい?
FX口座を開設する時は、以下の条件のように自身にとって最適なFX会社を選んで組み合わせることが大切になります。
FX口座の開設目的 | おすすめの会社の特徴 |
短期取引 | スプレッドの狭い会社、約定力の高い会社 |
長期取引 | スワップポイントが高い会社 |
物色売買 | 通貨ペア数の多い会社 |
情報収集 | 情報量が多い会社、チャートが見やすい会社 |
自動売買 | 自動売買可能な会社 |
少額取引 | 取引通貨単位が1,000通貨以下の会社 |
自身の目的を達成できそうな優位性の高い会社を選ぶようにするようにしましょう。
FX投資のやり方や、どのFX会社の口座を使っているのか、元手いくらでどれくらい稼げるかは、別ページで解説・実践しているので参考にしてみてください。
FXトレードは最悪無くなっても生活に支障が出ない余剰資金で行いましょう。
口座開設に通過するための審査基準とは
FX口座開設の審査基準は非公開になっていますが、最低限これくらいは満たしておかないと審査に通過できない一般的基準はネット等で調べれば色々出てきます。
というわけで、それらの全体的な審査通過基準をまとめてみましたので参考にしてください。
ポイント
- 年齢(20歳以上80歳未満であること)
- 自身の名義で申請していること
- 嘘を書かないこと
- 申請内容と本人確認書類を一致させること
- ある程度の金融資産を保有していること
- 安定した収入源があること
- 年収と投資可能額のバランスを整えること
- 日本に住んでいること
- 身内に証券会社等の関係者がいないこと
上記の基準を満たしていない場合は、FXの口座開設基準に落ちる可能性が高くなります。
それぞれのFX会社によって特徴的な審査基準がある場合もありますが、まずは上記の基準は最低限満たしておきたいところ。
虚偽記載をしてもFX会社にバレることはほぼ無いようなのですが、絶対にバレないという保証は無いので止めておきましょう。
損切りができないまとめ
ネットの記事や投資本を読むと、必ず『損切りは必須』と書かれており、損切りの必要性を理解しておく必要があることは分かります。
しかしながら、損切りをしなくても値が戻ってきて利益が出るかもしれないという考えが頭をよぎると、なかなか損失を確定することができません。
損切りは必要なこととはいえ、教科書通りに取引していてはいつまでたってもお金は貯まっていかないのも事実です。
私たち一般人には為替相場を予想するのは不可能なので、自身のロスカット(損切り)ルールを決めておくべきです。