投資の世界には【アノマリー】という理論的根拠はないが当たりやすい、相場上での経験則と呼ばれるものがあります。
投資アノマリーとは、はっきりとした理論的な根拠を持つわけではないにもかかわらず、経験的に観測されているマーケットの規則性のことです。
なんとなく怪しい感じがする投資法ですが、投資やトレードの世界でアノマリーを意識している投資家やトレーダーは数多くいます。
Contents
ハロウィン効果とは
ハロウィン効果とは、毎年ハロウィンの時期に株価が安くなって、その後は春に向けて株価が上昇していく傾向にあるというものです。
アノマリー通りに株価が動くのであれば、10月下旬に株を買って4月下旬に株を売れば儲かるということになります。
10月31日にハロウィーンのお祭りが行なわれるということもあり、それになぞらえてハロウィーン(ハロウィン)効果と呼ばれている模様。
毎年10月のハロウィンの時期に株価が安値をつけ、そこから春に向けて上昇に転じる傾向があるようです。
アノマリー投資の意味と信憑性
アノマリー(ANOMALY)とは、法則や理論・常識からみて例外や異常である事象や説明できない事象のことです。
アノマリー投資とは、はっきりとした理由がなく説明できない事象が規則的に相場に現れたときに売買根拠にする投資法です。
注意
ハロウィン効果:10月末にかけて米株が下がり底を打ちやすいアノマリー
一流の投資家は、そもそも100%うまくいく手法などこの世の中には存在しないことを理解しており、少しでもパフォーマンスの役立つものは何でも取り入れようとしています。
ハロウィン効果と為替相場の関係性
10月は株価が底を付けやすく大暴落する可能性もある時期です。
過去の歴史的な株価大暴落は10月によく起こっていますが、為替相場がそれにつられて下がるかどうかは分かりません。
ポイント
米ドル/円も米国株価の影響を受けて10月には底をつけやすい
ハロウィン効果アノマリーはFX市場よりも米国株価市場に有効的なアノマリーですが、米国株の変動は為替相場にも大きく影響します。
秋の大相場とは
9・10月は世界的に最も株価が落ちやすい相場だと言われており、アノマリー的には株価がどん底をつけやすい傾向があります。
10月に入っても9月相場の地合いをズルズル引きずり弱い展開が続きやすいと言われています。
過去の大暴落はこの時期に集中しているというデータもある模様。
過去の主な大暴落
- ウォール街大暴落:1929年10月
- ブラックマンデー:1987年10月
- リーマンショック:2008年9月
- コロナショック:2020年2月
しかしながら、11月には中間決算ラッシュが控えており、そこからは株価が大きく反転上昇していくことが多いため【秋の大相場】という言い回しがされているようです。
秋場に株価は上がる?下がる?
投資アノマリー通りに株価が動くのであれば、9月から10月にかけて値が下降して11月からは値が上昇していく可能性は高くなります。
5月の投資アノマリーに【セルインメイ(SELL IN MAY)】というものがあり、春に売った株を秋に買い戻せば儲けることができると言われています。
ハロウィン効果とセルインメイを組み合わせて考えるのであれば、株は3~5月頃に売って9~11月頃に買うのがアノマリー的には適切です。
しかしながら、確実に株価を予想することはできないため、アノマリーが確実に当てはまるとは言えません。
3つの投資スタイルとは
投資には3つのスタイルがあり「ファンダメンタル分析」「テクニカル分析」「アノマリー」に分かれます。
ポイント
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- アノマリー
3つの投資スタイルのうちの「アノマリー」は、ファンダメンタル分析やテクニカル分析のどちらにも当てはまりません。
アノマリーは、既存の投資理論では説明できないものを材料にする投資スタイルです。
FX取引で重要なファンダメンタルズ一覧
FX取引で重要なファンダメンタルズ分析は以下の4つです。
ポイント
- 経済指標
- 金融政策
- 要人発言
- 地政学リスク
ファンダメンタルズは中長期的に為替レートの動きに影響を与える可能性が高いので、定期的にチェックして予測の精度を高めていきましょう。
詳しくは別ページで解説しているので参考にしてください。
FX取引で重要なテクニカル一覧
FX取引で重要なテクニカル分析は以下の5つです。
ポイント
- 移動平均線
- ボリンジャーバンド
- 一目均衡表
- MACD
- RSI
他にも様々なテクニカル指標がありますが、まずは上記の5つをマスターしてから他の指標を勉強しても遅くはありません。
詳しくは別ページで解説しているので参考にしてください。
月別投資アノマリーカレンダー
数ある投資アノマリーの中から特に有名なものを確認しておきましょう。
この時期はこのような値動きをする傾向があるといった特徴を押さえておくことで、投資の勝率がアップするかもしれません。
月別投資アノマリーまとめ
- フィスカルイヤー:欧米企業の会計年度が始まるため変動幅が大きくなる
- 節分天井彼岸底:2月に天井値をつけて3月に底をつける
- 年度初め:企業が外貨を持ち始める月であるため4月は円安傾向
- セルインメイ:5月に為替相場がドル安・円高になりやすい
- サマーラリー:アメリカの株式相場が7~9月にかけて株価上昇しやすい
- 夏枯れ相場:8月は日本のお盆休みがあり相場が動きにくい
- 秋の大相場:9~11月は議会場オープンや中間決算でマーケットが活発になる
- ハロウィン効果:10月末にかけて米株が下がり底を打ちやすい
- アメリカ大統領:11月の大統領選前後は情勢によって株価が動く
- 感謝祭:11月末はアメリカの多くの州が4連休になり休暇前に調整が入りやすい
- 欧米決算期:年末はドル高・円安になりやすい傾向がある
はっきりとした理論的な根拠を持つわけではありませんが、経験的に観測されているマーケットの規則性は無視できません。
月別以外の有名アノマリー
月別のアノマリーの他にも、曜日や季節的要因などによるアノマリーがあります。
月別以外の有名アノマリー
- ゴトー日:数字の5と10が付く日が該当し、米ドル円は上昇する傾向
- 水曜日:金利の低い円を売って高金利通貨が買われる傾向
- ジブリの呪い:金曜ロードショーでジブリ作品が放映された翌週の月曜日は株や為替が大荒れする傾向
- 満月日:新月と満月の日はトレンドの起点や転換点になる傾向
- 水星逆行:水星逆行期間はサポートラインを割り込みやすい傾向
- 窓開けと窓埋め:ニュースや要人発言で空いた窓は閉まる傾向
相場アノマリーは様々なものがありますが、あまり信じすぎると失敗するので気を付けてください。
FX口座を開設するならどこがいい?
FX口座を開設する時は、以下の条件のように自身にとって最適なFX会社を選んで組み合わせることが大切になります。
FX口座の開設目的 | おすすめの会社の特徴 |
短期取引 | スプレッドの狭い会社、約定力の高い会社 |
長期取引 | スワップポイントが高い会社 |
物色売買 | 通貨ペア数の多い会社 |
情報収集 | 情報量が多い会社、チャートが見やすい会社 |
自動売買 | 自動売買可能な会社 |
少額取引 | 取引通貨単位が1,000通貨以下の会社 |
自身の目的を達成できそうな優位性の高い会社を選ぶようにするようにしましょう。
FX投資のやり方や、どのFX会社の口座を使っているのか、元手いくらでどれくらい稼げるかは、別ページで解説・実践しているので参考にしてみてください。
FXは生活に支障が出ないお金や最悪無くなってもよいと思えるお金で行いましょう。
投資アノマリーの使い方
歴史が決して全く同じではないのと同じく、過去のパターンをそのまま信じるのはリスクが高いです。
しかし、歴史は繰り返すと言われるように、相場にはパターンや季節性が存在するのは間違いありません。
同じ時期に同じように起こる株価の動きを、経験則として積み重ねたものが投資アノマリーになります。
投資アノマリーを参考にして、おおよその年間スケジュールを把握したうえで買うタイミングや売るタイミングを見極めていけば、投資成績も上がるのではないでしょうか。