FXトレードで不自然な値動きによる損失を出してしまったことから、意図的なストップ狩りを疑ったことのある人は多くいるのではないでしょうか。
FXのストップ狩りは2つの意味で使われており、ヘッジファンドがトレード戦略として行うものと、悪徳FX業者が意図的に行うものがあります。
トレード戦略として行うストップ狩りは合法で、不正な価格操作によるストップ狩りは違法です。
Contents
FXのストップ狩りとは
FXにおけるストップ狩り(ストップロス狩り)とは、巨額資金を運用しているヘッジファンドなどが意図的にレートを動かして、トレーダーのストップロス注文(損切り注文)を発生させることです。
ヘッジファンドとは、富裕層や大口投資家などから出資を募って、巨額資金を運用するファンドのことです。
注意
- ロングポジションの損切り注文が増えると売り圧力が強くなる
- ショートポジションの損切り注文が増えると買い圧力が強くなる
為替チャートを強引に動かせるほどの資金力を持つヘッジファンドや、スプレッドを広げることでストップ狩りをしてくる悪徳なFX業者が存在します。
ストップロスオーダーとは
そもそもストップロスオーダーとは、保有しているポジションを意図的に損切りをして損失を確定する行為のことです。
FXで生き残るためには、ストップロスをしっかりと行うということが大切だと言われています。
ポイント
ストップロスは自分で価格帯を設定をして損失を確定させる行為
トータルで利益を残していくためには、負けトレードで損失を小さく抑える必要があります。
スプレッドとは
FXのスプレッドとは実質的な手数料(コスト)です。
それぞれの通貨ペアによってそれぞれのスプレッド値が設定されており、その数値は原則的には固定である場合が多くなっています。
個別通貨ペアのスプレッドが狭いFX会社もあれば、全体的にスプレッドが広いFX会社もあります。
売りたい人や買いたい人が少ない時期や時間帯は、スプレッドが広がったりFX相場の急変動が起こる可能性が高まります。
フラッシュクラッシュとは
フラッシュクラッシュとは、値動きがほとんど無い状態から相場が瞬間的に大暴落する現象のことを意味します。
様々な要因で価格が急変動を起こしますが、通常の急騰・急落のレベルではなく、大規模なチャートのずれが起きる現象をフラッシュクラッシュといいます。
過去の傾向からすると、年末年始やお盆等の長期連休による流動性の低い相場時に発生しています。
フラッシュクラッシュのどさくさに紛れて、悪徳FX業者がスプレッドを広げてストップ狩りを仕掛けてきた過去があります。
ストップ狩りは合法?違法?
FXのストップ狩りには、悪徳FX業者が意図的に行うものと、ヘッジファンドが巨額資産を動かして投資手法で行うものの2種類が存在することが分かっています。
ヘッジファンドが投資手法で行うストップ狩りは合法で、悪徳FX業者が意図的に行うストップ狩りは違法行為に当たります。
注意
- 合法:投資手法によるストップ狩り
- 違法:不正な価格操作によるストップ狩り
スプレッドはFX業者が自由に設定することができるため、プレッドを広げることによって個人投資家の逆指値を刈り取り、その差額を利益としているという噂が後を絶ちません。
FXのストップ狩りの対策方法
FXのストップ狩りの対策方法は以下の4つが挙げられます。
ポイント
- 信頼できるFX業者を選ぶ
- 証拠金維持率を高める
- 損切り設定に余裕を持たせる
- キリの良い数字を避ける
ストップ狩りを疑われるような行為を、現在の国内FX業者はしていないと考えられます。
トレーダー側ができる対策方法はいくつかあるので、ストップ狩りにあわないように準備をしておきましょう。
信頼できるFX業者を選ぶ
FX業者を選ぶ際には気をつけておきたいことは以下の3つです。
ポイント
- スプレッドが狭いFX業者を選ぶ
- 相場変動時にスプレッド広がりにくいFX業者を選ぶ
- 名前が知られている有名なFX業者を選ぶ
スプレッドはFX業者が自由に決められるため、相場急変時に大きく広がる噂があるFX業者は避けておいたほうが無難です。
ツイッターなどのSNSをチェックしておけば、相場急変時にストップ狩りの疑いがある行為や、FX口座のマイページにログインできない、などのつぶやきを見ることができます。
証拠金維持率を高める
相場が急変してもロスカットされないようにするために、普段から証拠金維持率を高めておきましょう。
証拠金維持率を高くしておくことによって、購入価格から離れた位置でのストップ注文ができるためストップ狩りに遭いにくくなります。
証拠金維持率 | レバレッジ・特徴 |
---|---|
2,500% | 1倍 |
1,250% | 2倍 |
500% | 5倍 |
250% | 10倍 |
100% | 25倍 |
少ない資金で多くのポジションを持ちすぎると、ストップ狩り発生時に座残高が0円以下になる危険性が高まるので注意が必要です。
証拠金維持率500%(レバレッジ5倍)くらいあれば、急激な変動にもある程度耐えられる安全目安だと言えます。
損切り設定に余裕を持たせる
損切り設定に余裕を持たせることで、意図的なストップ狩り相場が発生しても巻き込まれなくなります。
一般の個人トレーダーは、大口が仕掛けてくるストップ狩りの可能性を頭に入れておくことが大切です。
ポイント
キリの良い節目価格や強いトレンドライン付近はストップ狩りを狙われやすい
損切り設定を広くすると、通常より損失が大きくなることや資金に余裕を持たせる必要がある点には注意しましょう。
キリの良い数字を避ける
たとえば、米ドル/円の100円や110円のようなキリの良い数字は、個人投資家が損切り設定しやすい価格帯です。
機関投資家やヘッジファンドは、個人投資家がキリの良い数字で損切り設定していることを把握しています。
注意
キリの良い数字の損切りラインはストップ狩りの恰好の餌食
損切りラインを設定する際は、充分に余裕を持ったうえでキリの良い数字を避けるべきです。
FX口座を開設するならどこがいい?
FX口座を開設する時は、以下の条件のように自身にとって最適なFX会社を選んで組み合わせることが大切になります。
FX口座の開設目的 | おすすめの会社の特徴 |
短期取引 | スプレッドの狭い会社、約定力の高い会社 |
長期取引 | スワップポイントが高い会社 |
物色売買 | 通貨ペア数の多い会社 |
情報収集 | 情報量が多い会社、チャートが見やすい会社 |
自動売買 | 自動売買可能な会社 |
少額取引 | 取引通貨単位が1,000通貨以下の会社 |
自身の目的を達成できそうな優位な会社を選ぶようにするようにしましょう。
FX投資のやり方やいくらでどれくらい稼げるかは、別ページで解説・実践しているので参考にしてみてください。
FXトレードは生活に支障が出ない余剰資金で行いましょう。
海外FX業者はおすすめしない
日本国内で海外FX口座を利用することはオススメできません。
オススメできない理由は、日本の金融庁が日本国内で海外FX口座を利用しないよう注意しているからです。
引用元:金融庁
メジャー・マイナー問わず、ネットで紹介されている海外FX業者のほとんどは『無登録』である模様。
なにかと有利に見えてしまう海外FX業者ですが、無難に国内FX業者を利用しておきましょう。
ストップ狩りが起こりやすい条件
FXにおけるストップ狩りとは、巨額資金を運用しているヘッジファンドなどが意図的にレートを動かして、トレーダーのストップロス注文を発生させることです。
為替チャートを強引に動かせるほどの資金力を持つヘッジファンドや、スプレッドを広げることでストップ狩りをしてくる悪徳なFX業者が存在します。
ストップ狩りが起こりやすい条件は『取引量が少ない時』と『多くのトレーダーが損切り設定をしそうな価格に近い時』です。
FX口座の証拠金維持率300~500%以上を常時維持して、最悪の事態を回避するようにしましょう。